歴史教科書でも、初級冒険者が最初にゲットして装備するのが「黒曜石」なのではないだろうか。
黒曜石(こくようせき)は、 オブシディアン(Obsidian)と呼ばれ、エチオピアでオブシウスなる人がこの石を発見したということで命名されたらしい。
化学組成は流紋岩で、二酸化ケイ素が70~80%と火成岩の中でもケイ素の割合が高い酸性岩である。その他にアルミニウム10%、酸化ナトリウム、カリウム、カルシウム等が含まれている。マグマが冷却していく際、急冷される事により、結晶化せずガラス質となることができたものが黒曜石となる。同じ成分でも多くの火山は爆発的な噴火をして、火山灰となったり、ゆっくりと冷え固まることで、結晶化してしまうので、天然の状態でガラス化するのはいくつかの条件が必要である。
伊豆半島は海底火山が噴火・隆起を繰り返して天城山や箱根山が形成された経緯もあるので、条件を満たす雰囲気を持っている。
日本では約70か所以上が産地として知られているが、良質な産地はさらに限られているらしい。
後期旧石器時代や縄文時代の黒曜石の代表的産地としては
北海道遠軽町(旧白滝村)、
長野県霧ヶ峰周辺(和田峠)、
静岡県伊豆天城(筏場や柏峠)、
熱海市上多賀、神奈川県箱根(鍛冶屋、箱塚や畑宿)
東京都伊豆諸島の神津島・恩馳島
島根県の隠岐島
大分県の姫島
佐賀県伊万里市腰岳
長崎県松浦市の牟田
同県佐世保市の東浜と針尾
同県川棚町の大崎
とりあえず、旧産地を回ってみることとする
黒曜石の光沢喪失に関する考察 黒曜石は天然のガラスと呼ばれるように、割れ口はガラスの破面と同じような不整形の同心円状に広がる「貝殻状断口」となり、その破面はガラスと良く似た光沢を持っています。ところが、伊豆の黒曜石の光沢は、かなり速いスピードで失われ、鉱脈などから露頭している部分や流出したものは曇った黒色のように見えるものが多数あります。 これは産地の違いもあるかもしれませんが、珪素とアルミニウム、ナトリウムが非結晶の状態で絡み合っているが、耐水性が無いため、破断時には光沢のある滑らかに見えても、空気中の湿気や水分によって表面に出ている炭酸ナトリウムが、空気中の湿気などと結びついて、溶出をするためだと思われます。
また、黒曜石と似たものに溶融スラグというものがある。
家の近くの石を割ってみたら、中はキラキラしている。これって黒曜石じゃないの?と思ったら、まず、溶融スラグである。
普通、黒曜石は道端に落ちているものじゃないから。
鉄鋼炉や焼却炉などの灰が高温で加熱されて後、急冷されてガラス化したもので、一昔前は不均一で埋め立てゴミとして処分されていたが、黒曜石と何ら変わらないので、強度を生かして道路用路盤材や駐車場の砕石として利用したりしている。
では、黒曜石と溶融スラグとの違いはどこにあるのかというと非常に判別が難しい。
産地の近くで、土の中や石の中に埋まっていたというのなら天然の黒曜石である可能性が高い。
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