すき焼きの流儀

すき焼きは、その家の流儀で行われる一種の儀式である。

テーブルの中央にすき焼き鍋を置き、家族がその周りを囲う。
もちろん参加する者は、友人であっても構わない。
しかし、その家々により流儀があり、手順や秘伝の味というものが存在するのだ。

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その秘伝を継ぐものは、食材を手の届く位置に配置して、習わしに沿って食材を鍋の中に沈めていく。
一例として、我が家では、すき焼き鍋を熱し、頃合いを見計らってから箸でつまんだ牛脂を焼けた鉄鍋のに「牛」という文字を書く。
熱い鉄板に触れた牛脂は白煙と「キュウウゥウ」という音を立てながら、油の軌跡を描きだす。そこで、鍋全体の温度を感覚で計り、割り下のもととなるだし汁にしょうゆ、砂糖、みりんをまぜあわせたものを注ぎ込む。

ジュッという音とともに、醤油の色の中にキラキラと光る細やかな泡が、ゆっくりを渦を巻くように流れ、一瞬の静寂が訪れる。

しばらくすると、鍋の底から沸々と空気の泡が生まれ立ち始めるので、焼き豆腐のかたちを崩さぬよう、皿を傾けながら割り下の中に滑り込ませる。その横にシラタキ、ネギの順に入れ、シラタキの脱走を防ぐのだ。

まだ肉は入れない。
つづく・・・

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Author: 日光陶器店 編集部